高級ブランドバッグは、単なるファッションアイテムではなく、「資産価値のある商品」として捉えることができます。その資産価値は、ブランドの歴史、デザインの普遍性、素材の耐久性、そして最も重要な要素である供給戦略によって決定されます。

資産価値って事は・・・
ブランドバックは持ってるだけで価値が上がる物もあるの?
そうです。しかし、すべてのブランド品の価値が上がるわけではありません。
概要
もっとも価値が上がりやすい物はTier A+(価値上昇/投資対象)に分類される3ブランド(エルメス、シャネル、ゴヤール)は、継続的な定価上昇と希少性により、購入価格を上回る価値上昇を実現する可能性があり、真の投資対象と見なされます。
次に、Tier B+(高安定性/価値維持)の9ブランド(ルイ・ヴィトン、ディオール、セリーヌ、プラダ他)は、定番モデルが安定需要を確保し、価値下落リスクが低いと評価されます。
残りの18ブランドはTier C/D(高変動性/下落リスク)に分類されます。
過去10年の価値の変動表
ハンドバッグ価値ダッシュボード
ラグジュアリーバッグの再販市場インサイト
このダッシュボードは、主要なデザイナーハンドバッグブランドの再販価値を分析します。ブランドを「投資適格」「安定資産」「減価傾向」の3つの階層に分類し、市場の動向を可視化します。下のカードをクリックして、ブランドリストをフィルタリングしてください。
投資適格 (>100%)
定価以上で取引されるトップティア。
安定資産 (70-99%)
高い価値を維持する人気ブランド。
減価傾向 (<70%)
消費財としての側面が強いブランド。
ブランドリスト
| ブランド名 | 価値維持率 (%) | 階層 |
|---|
各ブランド別詳細
価値が上昇するブランド(Tier A+):3選
このカテゴリのブランドはPRRが長期的に100%を上回る、あるいは極めて高い水準を維持し、インフレ・ヘッジ資産として機能します。
- エルメス (Hermès): 厳格な供給抑制戦略により需要が常に供給を上回り、圧倒的な排他性がプレミア価格を形成します。バーキンやケリーなどの高価値モデルは、新品購入価格を大きく超える買取価格となることが常態化しています。
- シャネル (Chanel): ブランド側が継続的に定価改定(値上げ)を行う戦略を採用しており、これが二次市場の価格の「床」を押し上げ続けています。古いモデルは「ヴィンテージシャネル」として再評価され、特に定番のマトラッセは時間の経過と共に価値が高まる傾向が顕著です。傷が付きにくいキャビアスキンを選ぶことが推奨されます。
- ゴヤール (Goyard): 広告をほとんど行わず、限られた販路と供給戦略により、意図的な希少性と排他性を生み出し、中古市場における価値を極めて高く維持させています。
高い安定性を誇るブランド(Tier B+):9選
このカテゴリは、PRRが概ね70%~90%で極めて安定しており、価値下落リスクが低いです。
- ルイ・ヴィトン (Louis Vuitton): 世界で最も認知度が高く、モノグラムやダミエといった普遍的なパターンは流行を超越した人気を誇ります。モノグラム・キャンバスの高い耐久性も価値維持に貢献しています。
- ディオール (Dior): 1906年創業の歴史と格式、広範な支持を背景に、定番モデル(特にレディ・ディオール)に対する継続的な需要があり、価値維持力は堅調です。
- セリーヌ (Celine): ラゲージやトリオンフなどのアイコニックな定番モデルは、ミニマルで洗練されたデザインが飽きられにくく、強固なファンベースがリセール価格の安定に寄与しています。
- プラダ (Prada): 軽量で実用的なナイロン素材での長年の実績、サフィアーノレザーなどの傷に強い素材の使用、そして近年のリサイクル素材への移行が現代的な需要を支え、値崩れしにくい理由の一つとなっています。
- その他の安定ブランド: ロエベ(クラフトマンシップと定番モデル)、フェンディ(バゲットやピーカブーなどのアイコンモデル)、サンローラン(普遍的なエレガンス)、ザ・ロウ(トレンドに左右されないミニマリズムと限定供給)、ヴァレクストラ(卓越した技術)も高いPRRを維持しています。
価値下落リスクが高いブランド(Tier C/D):18選
これらのブランドのバッグは「消耗品」としての側面が強く、購入後数年で価値が半減するリスクが高いです。
カテゴリーA:急激なトレンドからの冷却(5ブランド)
バレンシアガ、オフ-ホワイト、モスキーノ、ステラ マッカートニー、ジミー チュウ。
カテゴリーB:デザイナー依存性が高く旧作の需要が消失しやすいブランド(6ブランド)
サルヴァトーレ フェラガモ、トッズ、ヴァレンティノ ガラヴァーニ、バーバリー、ロジェ ヴィヴィエ、マルニ。
カテゴリーC:高い供給ボリュームとミッドティア・ラグジュアリー(7ブランド)
コーチ、マイケル・コース、ケイト・スペード ニューヨーク、フルラ、マーク・ジェイコブス、トリー バーチ、MCM。
価値下落リスクを高める構造的要因
- 流行への過度な依存: 特定の時代や季節のトレンドに強く結びついたデザインは、流行の終焉と共に急速に陳腐化し、PRRが大幅に低下します。
- 高い生産/供給ボリューム: 大量生産体制は希少性を損ない、中古市場で競合在庫が飽和することで、価格競争が激化しPRRが著しく低下します。
- 定番モデルの欠如: 普遍的なアイコンモデルが存在しないと、古いアイテムが「ヴィンテージ」ではなく「古い在庫」として扱われ、継続的な需要の基盤がありません。
- 耐久性の欠如: デリケートな素材や特殊なデザインは経年劣化が急速に進み、中古品の状態評価(コンディションランク)を維持することが困難となります。
資産価値とバッグの価値
バッグの資産価値は、購入時のブランド力だけでなく、シャネルのキャビアスキンやルイ・ヴィトンのモノグラム・キャンバスのように傷や汚れに強い素材を選び、適切なケアや保管方法により、バッグの状態(コンディション)を最大限に維持することがPRRを最大化する鍵となります。
また、本来の、ファッションアイテムとして楽しむ為にもコンディション管理は大事な要素と言えます。



自分が好きなブランド、自分に合うアイテムを買う楽しみに変えられる物は無いわね。
でも、どうせなら大切に使って行きたいわ。




